「このまま飲食店で働いていて大丈夫かな」とキャリアについて悩む30代の方は多いものです。一方で、「未経験だけど、飲食店で働きたい」という30代の方もいます。
本記事では、30代で飲食店から異業種に転職するときのポイントや、評価されるスキル、未経験で飲食店に転職するための方法について、くわしく解説します。
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目次
- 30代の転職事情とは
- 30代で転職する人は意外と多い
- ライフイベントと仕事の両立が困難な時期
- 飲食店廃業で再就職したい人も
- 飲食店30代従業員は転職できる?
- 即戦力として求められる年代
- マネジメント経験が評価されることも
- 異業種転職も工夫次第で可能
- 飲食店30代がスキルを活かせる仕事
- 食品工場|食材の知識が活かせる
- スーパー|マネジメント力で貢献
- アパレルなどの接客業|接客経験が強み
- 介護職|相手目線の対応力が高評価
- 事務職|難易度高いが不可能ではない
- 30代はキャリアを見直す好機
- 飲食経験者が転職成功させるには
- 未経験で飲食店に転職する方法
- 30代は同業種・異業種どちらも転職可能
30代の転職事情とは

30代の転職事情についてお伝えします。
30代で転職する人は意外と多い
「30代で転職できるのかな」と不安に感じる方は多いですが、30代で転職する方はいます。
厚生労働省の調査によると、30代の転職入職率(転職して新しい職場に入った人の割合)は下表のとおり、約10%前後です(※1)。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
30~34歳 | 10.0% | 14.2% |
35~39歳 | 8.5% | 12.4% |
また、飲食サービス業の入職率(新たに採用された人の割合)は32.6%と高く、離職率(退職した人の割合)は26.6%で、入職率のほうが高いという結果でした。
飲食サービス業は、比較的未経験でも採用されやすい業種と考えられます。
※1:参考:厚生労働省「-令和5年雇用動向調査結果の概況-」2025年6月
ライフイベントと仕事の両立が困難な時期
30代のなかには、ライフイベントと仕事の両立が難しいという方が少なくありません。
30代は、結婚や、育児、介護など、さまざまなライフイベントが数多く起こりえる年代です。
居酒屋やディナーのある飲食店で働いていて、夜間のシフトに入っている場合、これらのライフイベントとの両立を難しく感じるケースがあります。
また、飲食店によっては、立ち仕事で労働時間が長くなったり、残業が発生したりするケースもあります。
ただし飲食に関する仕事のなかには、残業がほぼない飲食店や、夕方16時ごろには仕事が終わる社員食堂なども多いです。
飲食店廃業で再就職したい人も
勤めている飲食店が廃業するため、再就職を考える30代の方がいます。なかには、自ら飲食店を経営していたものの、廃業することになり転職活動する方もいます。
飲食店は日常生活に欠かせない一方で、競争が激しく個人経営の店舗のなかには廃業してしまうケースもみられます。
廃業後のキャリアとしては、「魚がさばけるので、鮮魚関係の仕事に再就職したい」方もいれば、「飲食店と違う業界にチャレンジしたい」と考える方もいます。
飲食店30代従業員は転職できる?

30代の方が転職を成功させるためのポイントについて、くわしく解説します。
即戦力として求められる年代
30代は、社会のなかで働いた経験が豊富にある方が多いため、職場の中心として活躍できる年代です。
基本的な業務スキルやビジネスマナーを身につけている方が多く、即戦力を求める会社からのニーズがあります。
かつては、「35歳の壁」などといわれ、30代後半になると転職が難しくなるとされていましたが、厚生労働省の調査によると2010年代以降、人手不足を感じる企業が増加しています(※2)。
そのため、未経験の若手を育成する余裕のない会社をはじめ、イチから仕事を教えなくても戦力になる30代を歓迎しているところは多いです。
※1:参考:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析 ―人手不足への対応―」2025年6月
マネジメント経験が評価されることも
飲食店で働いている30代のなかには、店長や料理長、チーフなど、スタッフの育成や、指導を担当している方が多くいます。
さらに、食材の管理や売上の管理など、数字を管理した経験のある30代もいます。
このような、スタッフや数字を管理したマネジメント経験は、異業種の会社でも十分に評価されるスキルです。会社によっては、10代、20代の若手社員をまとめる人材や、業務改善のため数字に強い人材を求めているところもあります。
異業種転職も工夫次第で可能
飲食店で働いている30代は、工夫次第で飲食店と違う異業種に転職することも可能です。
自分の強みや経験を理解して、異業種の会社で貢献できるスキルとして伝えられれば、採用されやすくなります。
たとえば、30代の飲食店従業員ならではの強みといえる豊富な接客経験や、食材に対する理解、クレーム対応を含めた現場での対応力などをアピールしましょう。
飲食店の仕事にくわしくない採用担当者には、経験を具体的に伝えることが大切です。
飲食店30代がスキルを活かせる仕事

30代の方が飲食店で身につけたスキルを活かし、評価されやすい仕事について紹介します。
ここで紹介する仕事のなかには、飲食店で働いたことのない方が挑戦しやすいものもあるので、飲食店未経験の方もぜひチェックしてください。
食品工場|食材の知識が活かせる
ひとつめは、食品工場での仕事です。料理のスキルや食材の知識が高く評価されます。食品工場の仕事はさまざまなものがあるので、一例を紹介します。
- 工場内で、魚の三枚おろしなど水産加工を行なう
- 食材の盛り付けや弁当のパック詰めなどを行なう
- 食品製造ラインで生産管理を担当する
食品工場での仕事では、魚をさばく技術や食品衛生に関する知識なども活かせます。昼間に稼働している工場であれば、夜勤がない勤務スタイルも選べます。
スーパー|マネジメント力で貢献
スーパーマーケットは、アルバイトやパートのスタッフが多く働いているため、学生アルバイトや主婦のパートをまとめていた経験のある方は、マネジメント経験が評価されます。
また、スーパーマーケットには、鮮魚や精肉の部門があり、魚や肉をさばいて、パック詰めする業務があります。飲食店で調理を担当している方は、これまでの調理の実務経験が役立つ職場です。
入社後に研修を設けているスーパーマーケットが多いため、飲食業界未経験の方にとっても仕事が覚えやすい環境です。
アパレルなどの接客業|接客経験が強み
アパレルなどの接客業では、飲食店で学んだ接客のノウハウが十分に発揮できます。
飲食店では、お客様を席に案内して、料理を運び、レジで会計もするため、日々の業務を通じて、清潔感のある身だしなみや、丁寧な言葉遣いを身につけた方も多いです。
なかには、これらの接客マニュアルを新人教育などでレクチャーしたことのある方がいるかもしれません。
接客マニュアルを人に教えられるレベルの知識や経験は、接客業の選考を受ける際にもアピールポイントになります。
介護職|相手目線の対応力が高評価
飲食店の接客では、お客様目線での対応が求められます。
追加の商品をすすめるためのトークや、空いたお皿を下げるバッシングのタイミングなど、お客様の立場になってコミュニケーションをとるシーンは多いです。
介護職も、利用者の目線に立ってコミュニケーションをとることが大切な仕事です。
飲食店でお客様目線に立って仕事を進める経験を積んできた30代は、介護職でも活躍できる可能性があります。
さらに、介護業界は人手不足のため、業界未経験でも採用されやすい傾向にあります。
事務職|難易度高いが不可能ではない
事務職は人気の職種のため、転職の難易度は比較的高めです。
厚生労働省の「jobtag」によると、令和5年度の一般事務の有効求人倍率は、0.33倍です(※3)。
有効求人倍率とは、求職者1人に対して何件の求人があるかを示し、0.33倍ということは、1人の求職者に対して、0.33件しか事務職の求人がないということです。
一方で、飲食店の経験者は、飲食業界の会社の事務職などで、飲食業界の業界知識や現場経験がアピールポイントにつなげられます。
※3:参考:厚生労働省「jobtag」2025年6月
30代はキャリアを見直す好機

30代は、働きはじめて10年以上経過している方が多く、キャリアについて見直す時期であるといえます。
転職を視野に入れた方に向けて、「飲食経験者が転職成功させる方法」にくわえ、「飲食店の未経験者が飲食店に転職成功するポイント」を紹介します。
飲食経験者が転職成功させるには
飲食店で働いている30代が転職を成功させるには、選考対策をしっかり行なうことが大切です。選考対策で事前に準備したいポイントを表にまとめました。
選考対策でやること | ポイント |
---|---|
履歴書・職務経歴書の作成 | 応募企業で活かせる経験を盛り込む |
面接対策 | 面接で聞かれる質問を想定して、回答を事前準備 |
スキルの棚卸し | 応募企業で活かせるスキルをピックアップする |
志望動機と転職理由の整理 | これまでの経歴と絡めてポジティブな表現を心がける |
面接は1回だけの会社が多いですが、2回面接するところや筆記試験のあるところもみられます。
職務経歴書や面接を通して、飲食店の仕事でどのようなことを学んだかを伝えるために、これまでの業務内容をふりかえりましょう。
未経験で飲食店に転職する方法
飲食店で働いた経験がない方でも、飲食店に転職することは可能です。
飲食店で働き始める方は多いうえに、「jobtag」によると令和5年度の飲食チェーン店店員の求人倍率は2.96倍と、ほかの仕事に比べて高い傾向にあります(※4)。
これは、1人の求職者に対して、飲食店の求人が約3件あるということです。
飲食店で求められるスキルには、以下のようなものがあります。
- 接客スキル
- コミュニケーションスキル
- 料理のスキルと食品に関する理解(あれば歓迎される)
- 調整力や段取り力、語学力(あればさらに高評価)
飲食店での経験がなくても、このようなヒューマンスキルや人柄で採用されやすくなります。また、飲食店のなかには、未経験者向けに研修制度を充実させているところもあります。
自分にあった飲食店を見つけて、ぜひ積極的に応募してみましょう。
※4:参考:厚生労働省「jobtag」2025年6月
30代は同業種・異業種どちらも転職可能
30代の飲食店勤務経験者のなかには、料理経験が豊富な方も多くいます。このような強みを活かして、食品工場やスーパーマーケット、介護業界など、幅広いフィールドで活躍しませんか。
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