飲食業界の平均年収は?店舗経営者として年収アップを狙う方法とは
更新日: 2024/10/04
公開日: 2023/07/28
飲食業界は体力的にきつい一方、年収が低いといった話をよく耳にします。
将来的に年収を上げたい、ゆくゆくは家庭を持ちたいため、収入と働き方のバランスが気になると考える方も多いはず。
本記事では
・飲食業界の平均年収
・業種別/職種別飲食店の平均年収 早見表
・飲食業界で年収を上げる方法
・飲食店経営・独立で高収入を狙うポイント
など、飲食業界で高年収を目指す方法を解説します。
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目次
- 【条件別】飲食業界の平均年収
- 【年齢別】45~54歳が最も高い傾向にある
- 【男女別】男性の方が多い傾向にある
- 【年収帯別】平均勤続年数
- 【比較】飲食業界は他業界よりも平均年収は低め
- 業種別/職種別飲食店の平均年収 早見表
- 業種別
- 職種別
- 飲食業界で年収を上げる方法は?
- 企業規模が大きい会社・店に就職する
- 平均年収が高い業種・職種を選ぶ
- 資格を取得してステップアップを目指す
- 入社前に手当があるか確認する
- 飲食店経営者・オーナーを目指す
- 飲食業界特化型の転職エージェントに相談する
- 飲食店経営・独立で高収入を狙うポイント
- 多店舗経営をおこなう
- 客単価を上げる
- 収容人数を増やす
- 経費削減をする
- 飲食業界での年収アップは可能
【条件別】飲食業界の平均年収
厚生労働省のデータ(令和4年賃金構造基本統計調査)によると、飲食業界の平均年収は257.4万円です。
令和4年度の業界全体の平均年収は311.8万円のため、飲食業界の平均年収は低い傾向にあります。
ただし、厚生労働省のデータは所定内給与額(控除前)を用いているため、各種控除後の手取り月収はさらに低くなります。
参考までに、控除後の月収を算出しました。
下記に記載しているのは手取りの月収ですが、年収にすると213万円となり、控除前の年収よりも下がっていることがわかります。
所定内給与額 | 214,500円 |
控除後の月収 | 177,963円 |
参考:月収と年収の手取り計算|給与シミュレーション(ファンジョブ)
控除額の内訳は以下のとおりです。
健康保険料 | 11,000円 |
厚生年金保険料 | 20,130円 |
雇用保険料 | 1,287円 |
源泉所得税 | 4,120円 |
控除額合計 | 36,537円 |
【年齢別】45~54歳が最も高い傾向にある
厚生労働省の業界別年収データによると、飲食業の年収は45〜54歳が最も高い傾向にあります。
下記は宿泊業・飲食サービス業の年収を年齢別に表したグラフです。
20〜39歳にかけて70万円ほど年収が上がり、45〜54歳でピークを迎えます。
55歳〜59歳から60〜64歳にかけて50万円以上年収が下がり、その後70歳以降まで緩やかに減少し続けています。
【男女別】男性の方が多い傾向にある
厚生労働省の業界別年収データによると、飲食業界の年収は男性が女性よりも約75万円高い傾向にあります。
男女計 | 257.4万 |
---|---|
男性 | 291.4万 |
女性 | 216.1万 |
【年収帯別】平均勤続年数
国税庁の平均勤続年数のデータをご覧ください。
年収帯 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
100万円以下 | 40.3 | 5.4 |
200 〃 | 46.9 | 8.6 |
300 〃 | 44.1 | 9.4 |
400 〃 | 42.2 | 9.3 |
500 〃 | 44.7 | 12.8 |
600 〃 | 45.4 | 14.8 |
700 〃 | 49.6 | 20.1 |
800 〃 | 48.1 | 16.9 |
900 〃 | 48.0 | 15.4 |
1,000 〃 | 53.3 | 16.3 |
1,500 〃 | 53.5 | 16.7 |
2,000 〃 | 45.6 | 10.2 |
2,500 〃 | 57.7 | 12.6 |
2,500万円超 | 67.6 | 29.3 |
年収帯別の平均勤続年数のデータによると、年齢・勤続年数が上がっていくにつれて年収が上がっていく傾向にあります。
ただし、どの年収帯も平均年齢は40〜60代となっており、年齢を重ねるほど急激に年収が上がっていくとは言えません。
また、2,000万円以下の年収帯を見ると平均年齢は45.6歳ですが、勤続年数は10. 2年と比較的短いです。
さらに、平均勤続年数が12〜16年でも年収帯は500〜1,500万円にとどまっているため、勤続年数が長いほど年収も上がるとは一概には言えません。
【比較】飲食業界は他業界よりも平均年収は低め
国税庁の業界別年収を示したデータをご覧ください。
国税庁の業界別給与のデータを見ると、宿泊業・飲食サービス業は他の業界に比べて最も年収が低いことがわかります。
年収が最も高い電気・ガス・熱供給・水道業の年収と比べると、年収の差は500万円以上です。
業種別/職種別飲食店の平均年収 早見表
業種・職種別に飲食店の平均年収を一覧にしました。
業種別
業種別の平均年収早見表はこちら
平均年収 | 1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|---|
レストラン | 383万円 | 東京都 405万円 | 神奈川県 396万円 | 京都府 385万円 |
カフェ | 397万円 | 東京都 461万円 | 和歌山県 413万円 | 京都府 383万円 |
喫茶店 | 359万円 | 神奈川県 399万円 | 東京都 398万円 | 愛知県 379万円 |
ケーキ屋 | 352万円 | 神奈川県 385万円 | 東京都 360万円 | 千葉県 339万円 |
パン屋 | 354万円 | 埼玉県 361万円 | 愛知県 360万円 | 大阪府 359万円 |
ラーメン屋 | 394万円 | 岐阜県 419万円 | 東京都 403万円 | 神奈川県 400万円 |
焼き肉屋 | 399万円 | 和歌山県 490万円 | 千葉県 420万円 | 滋賀県 420万円 |
たこ焼き屋 | 396万円 | 大阪府 462万円 | 東京都 398万円 | データなし |
うどん屋 | 384万円 | 東京都 402万円 | 千葉県 400万円 | 神奈川県 399万円 |
蕎麦屋 | 400万円 | 和歌山県 440万円 | 滋賀県 433万円 | 埼玉県 421万円 |
寿司屋 | 398万円 | 東京都 403万円 | 神奈川県 400万円 | 埼玉県 385万円 |
居酒屋 | 398万円 | 山梨県 441万円 | 宮崎県 440万円 | 滋賀県 433万円 |
スナック | 440万円 | 神奈川県 463万円 | 千葉県 460万 | 愛知県 434万円 |
ガールズバー | 489万円 | 東京都 559万円 | 千葉県 462万円 | 石川県 462万円 |
業種別の年収を見ると、夜間経営がメインのスナック・ガールズバーに続き、たこ焼き屋や蕎麦屋、すし屋などの専門店の平均年収が高くなっています。
一方、喫茶・ケーキ屋、パン屋など、テイクアウトの傾向がある飲食店は、比較的平均年収が低い傾向にあることがわかりました。
職種別
職種別の早見表はこちら
平均年収 | 1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|---|
料理長 | 431万円 | 神奈川県 454万円 | 静岡県 451万円 | 滋賀県 450万円 |
料理人 | 418万円 | 東京都 454万円 | 埼玉県 430万円 | 神奈川県 419万円 |
シェフ | 404万円 | 東京都 428万円 | 静岡県 400万円 | 長野県 399万円 |
キッチンスタッフ | 384万円 | 東京都 413万円 | 神奈川県 389万円 | 千葉県 382万円 |
ホールスタッフ | 383万円 | 東京都 412万円 | 岐阜県 399万円 | 愛知県 394万円 |
バリスタ | 384万円 | 東京都 400万円 | 兵庫県 399万円 | 大阪府 378万円 |
パン職人 | 362万円 | 東京都 400万円 | 茨城県 375万円 | 埼玉県 366万円 |
パティシエ | 362万円 | 東京都 383万円 | 神奈川県 382万円 | 愛知県 377万円 |
調理スタッフ | 385万円 | 東京都 395万円 | 大阪府 385万円 | 千葉県 377万円 |
調理補助 | 353万円 | 東京都 399万円 | 神奈川県 395万円 | 大阪府 370万円 |
調理師 | 336万円 | 和歌山県 370万円 | 東京都 367万円 | 神奈川県 359万円 |
寿司職人 | 452万円 | 大阪府 461万円 | 東京都 460万円 | 兵庫県 385万円 |
ソムリエ | 418万円 | 神奈川県 439万円 | 東京都 435万円 | 埼玉県 425万円 |
バーテンダー | 399万円 | 福岡県 424万円 | 東京都 406万円 | 千葉県 400万円 |
寿司職人や料理長、ソムリエなどの平均年収は高い傾向にあり、調理師や調理補助職の平均年収は低い傾向にあります。
飲食業界で年収を上げる方法は?
飲食業界で年収を上げる方法は以下のとおりです。
- 企業規模が大きい会社・店に就職する
- 年収が高い業種・職種を選ぶ
- 資格を取得してステップアップを目指す
- 入社前に手当があるか確認する
- 飲食店経営者・オーナーを目指す
- 飲食業界特化型の転職エージェントに相談する
企業規模が大きい会社・店に就職する
厚生労働省「企業規模別にみた賃金」によると、企業の規模が大きいほど年収が高い傾向にあります。
飲食業界で年収を上げるには、チェーン店などの大企業やお店に就職すると年収が上がりやすいと言えます。
大企業 | 中企業 | 小企業 |
---|---|---|
348.3万円 | 303.0万円 | 284.5万円 |
平均年収が高い業種・職種を選ぶ
飲食業界は業種や職種によっても年収が大きく変わる傾向があります。寿司職人などは修行が必要で誰にでも簡単にできる仕事ではありませんが、参考までに平均年収の高い業種・職種を紹介します。
〈平均年収の高い傾向のある業種〉
- ガールズバー(489万円)
- スナック(440万円)
- 蕎麦屋(400万円)
- 焼肉屋(399万円)
- 寿司屋(398万円)
- 居酒屋(398万円)
〈平均年収の高い傾向のある職種〉
- 寿司職人(452万円)
- 料理人(418万円)
- ソムリエ(418万円)
- シェフ(404万円)
- バーテンダー(399万円)
夜まで営業している飲食店ではお酒を提供しており、メニューの料金もランチの時間帯に比べて高価格であることから昼よりも客単価が高く、利益率が高い傾向にあります。その他、深夜手当がつくなどの背景からそのため、平均年収も高いと考えられます。
資格を取得してステップアップを目指す
飲食に関する資格を取得すると、昇給や収入アップにつながるためおすすめです。
飲食業界で有利になる資格は以下のとおりです。
資格 | 内容 |
---|---|
衛生管理者(第1種・第2種) | 労働者の健康障害や労働障害を衛生的観点から防止するために定められた国家資格 |
調理師 | 調理技術や食に関する専門知識があることを証明する国家資格 |
野菜ソムリエ | 野菜や果物の知識を身につけ、素材を活かした調理や盛り付けができることを証明する民間資格 |
レストランサービス技能士 | レストランなどの飲食店におけるサービスのスペシャリストであることを証明する国家資格 |
利き酒師 | 料理や季節に合う日本酒の提供や飲み方のアドバイスができることを証明する民間資格 |
フードコーディネーター | 職に関する基本的な知識から実践的な知識まで習得し、食をトータルでコーディネートできることを証明する民間資格 |
ワインソムリエ | ワインの知識やサービスが一定の水準を超えていることを証明する民間資格(海外には国家資格も有) |
入社前に手当があるか確認する
飲食業界に就職・転職する際は、基本給とは別に手当があるかを必ず確認しましょう。
なぜなら、手当や福利厚生があると、少なからず収入に差が生じるからです。
入社前に確認すべき各種手当は以下のとおりです。
- 食事補助制度(まかない)
- 残業代支給
- 交通費支給
- 社宅/家賃補助制度
まかないが1食1,000円とすると、20回出勤した場合は月合計が20,000円になり、出費を大きく抑えられます。
また、残業代が1時間1,000円とすると、毎日1時間の残業を20日間行った場合は月合計で20,000円になります。
このように、各種手当があるかないかで収入が大きく変わることもあるため、入社前に必ず確認しておきましょう。
飲食店経営者・オーナーを目指す
専門経済紙などの調査によると、飲食店経営者・オーナーの平均年収は620万前後のようです。
特に、ラーメン屋やガールズバー経営の年収が飲食業界の中でも高収入です。
ただし、飲食店は社会情勢によって収入が大きく変化する可能性があり、赤字になるリスクがあると理解しておきましょう。
飲食業界特化型の転職エージェントに相談する
同じ仕事内容でも、所属する企業を変えるだけで給与が上がることがあります。企業の規模が大きいほど年収が高い傾向にあることを述べました。
つまり、経験をいかし転職することによって給与が上がる可能性があります。転職を成功させるためには飲食業界特化型の転職エージェントに相談してみると良いでしょう。
転職エージェントは企業の情報に精通し、面接対策などのポイントを教えてくれます。また、求人票では給与が高く見えても残業が多いなど考慮すべき事項も知っている場合は教えてくれることがあります。
転職エージェントに相談して、戦略的に転職活動を進めましょう。
飲食店経営・独立で高収入を狙うポイント
飲食店経営・独立で高収入を狙うポイントは以下のとおりです。
- 多店舗経営をおこなう
- 客単価を上げる
- 収容人数を増やす
- 経費削減をする
多店舗経営をおこなう
飲食業界で高収入を目指すなら、多店舗経営を視野に入れましょう。
同じコンセプトのお店を複数展開するのも効果的ですが、複数の店舗で異なるターゲット層にアプローチすることで、一つの店舗に依存せずに売上を確保できます。
ただし、他店舗経営にはコスト管理や人材の確保・トレーニングなども行わなければならず、初期投資が必要になります。
そのため、まずは1店舗を確実に経営できるようになってから、複数店舗運営することをおすすめします。
客単価を上げる
客単価を上げるともちろん売上も上がります。
客単価を上げる方法は以下のとおりです。
- サービス力を高める
- 質の高いメニューやオプションを用意する
- セットメニューを用意する
- メニューをリニューアルする
単価が高くても、お客様が来店したくなる店舗を運営することが重要です。
収容人数を増やす
来店するお客様の人数を増やせば売上が上がるため、収容人数を増やすのが効果的です。
客数を増やすためには、以下が効果的です。
- お店のコンセプトを明確にする
- 顧客満足度を上げる
- SNSなどで情報発信する
- 回転率を上げる
最近ではSNSの運用でお客様の興味を惹く飲食店が増えているため、情報発信は必須だと言えます。
経費削減をする
飲食店で年収を上げるには経費削減が重要です。
飲食店で削減できる経費は以下のとおりです。
- 賃料
- 人件費
- 食品の原価
- 光熱費
ただし、経費を減らしすぎると経営が難しくなるため、売上とのバランスを取りながら店舗運営しましょう。
飲食業界での年収アップは可能
飲食業界の年収は他の業界に比べて低い傾向にありますが、職種や業種の選択、また自身のスキルによっては年収アップすることは可能です。
飲食業界に就職したい場合は、親身にサポートしてもらえるエージェントにご相談ください。
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