スーパーの正社員はやめとけ?理由やデメリット、メリット紹介

更新日: 2024/09/10

公開日: 2024/09/09

目次

  • スーパーの正社員がやめとけといわれる理由
    • スーパーの正社員は誰でもなれると思われている
    • スーパーの正社員は月給が安いと考えられている
    • スーパーの正社員に楽な部門ないと誤解されている
  • スーパーの正社員として働くデメリット
    • 鮮管理職は数値管理が求められる
    • アルバイトが休んだらフォロー必須
    • さまざまなスタッフへの指示出し
  • スーパーの正社員として働くメリット
    • 外回り営業はしなくていい
    • チーフはシフトの融通がきくことも
    • スーパーは需要があり安定している職場といえる
    • 年収が1,000万を超えるスーパーもある
    • 買い物のスキルが身につく、食品の価格相場に詳しくなる
    • 仕事の成果がすぐに反映されやすい
    • 地域への貢献度が高く、お客様との距離が近い
    • 将来役立つビジネススキルが身につく
    • 未経験からでも挑戦できるスーパー求人もある
    • 人間観察力が養われる
    • 体力が向上する
    • 従業員割引などの特典が利用できる
    • 平日に休みが取りやすい
    • シフト勤務で朝早い時間が勤務時間の中心の場合、早い時間に退勤できる
  • スーパーの正社員の労働環境
    • スーパーの仕事の幅は広い
    • スーパーの正社員の休日事情
    • スーパーによって給料に差がある
  • スーパーの正社員は楽しい仕事も多い
座って考えごとをするビジネスウーマン

「スーパーへの転職はやめとけと言われた」と悩んでいませんか。スーパーの正社員になるのはやめとけといわれる理由や働くデメリット、メリットを解説します。

スーパーの仕事内容や休日についても紹介しているので、スーパーに転職しようかどうか迷っている方はぜひチェックしてください。

スーパーの正社員がやめとけといわれる理由

ミーティングをする2人のビジネスウーマン

「スーパーの正社員はやめとけ」と言われたり、場合によっては「大卒でスーパーの正社員になるのは恥ずかしい」と言われてしまう理由を解説します。

スーパーの正社員は誰でもなれると思われている

令和4年度のスーパーの店員の有効求人倍率は高く、2.22%です(※1)。スーパーは学歴・経験不問の求人が多いため誰でもなれると思われやすいですが、就職人気が高く内定倍率の高いスーパーも存在しています。

イオングループ就職人気ランキング2023年10位、2024年9位にランクインしています(※2)。また、スーパーの直近1年の正社員採用は新卒(大卒)が39.3%で、新卒(高卒・専門学校)は47.7%です(※3)。大学卒業後、スーパーに就職する方も多いです。

※1.厚生労働省|jobtag

※2.朝日学情ナビ|就職人気企業ランキング 過去5年間TOP30

※3.一般社団法人全国スーパーマーケット協会|2023年スーパーマーケット年次統計調査報告書

スーパーの正社員は月給が安いと考えられている

スーパーの初任給は、大卒が平均約20.4万円、高卒が平均約17.8万円です(※4)。日本の大卒平均初任給は22万8,500円で高卒の平均初任給は18万1,200円のため、平均よりスーパーの初任給は安いです(※5)。

ただし、スーパーのなかには給与が高いところもあり、30代で年収1,000万円に到達する給与体系のスーパーもあります。また、従業員割引や寮完備など福利厚生が充実しているスーパーも多いです。

※4.一般社団法人全国スーパーマーケット協会|「2023年スーパーマーケット年次統計調査報告書

※5.厚生労働省|「令和4年賃金構造基本統計調査(新規学卒者)」

スーパーの正社員に楽な部門ないと誤解されている

スーパーは楽でない仕事もありますが、性格によってはそれほど大変さを感じないケースもあります。

精肉・鮮魚部門は朝が早いですが、退勤時間も早いため、夕方前に帰宅したい方と相性がいい職場です。青果部門は重い野菜を運ばなくてはいけませんが、単純作業が多いためモクモクと働けるケースも多いです。接客より、自分のペースで働きたい方に向いています。

また、スーパーは転居をともなう転勤があまりありません。地元で働き続けたい方は希望にそった働き方ができます。

スーパーの正社員として働くデメリット

窓の外を見つめるビジネスマン

スーパーの正社員として働くデメリットを紹介します。

鮮管理職は数値管理が求められる

店長などの管理職になると数値管理が求められます。管理職が管理する数値には、以下のようなものがあります。

  • 売上管理
  • 品質管理
  • 在庫管理
  • 各部門の売上上位品目の管理と欠品対策
  • 従業員の作業計画と改善

さまざまな種類の数値管理が必要なのですが、これらの数値を管理することによって利益率の高い店舗につながり、年収をアップさせるきっかけになる場合もあります。

自身のスキルアップにもつながるでしょう。

アルバイトが休んだらフォロー必須

正社員はアルバイトが休んだらフォローしなくてはいけません。人手の足らない部門を手伝ったり、代わりのバイトが見つからない場合はまれに休日出勤したりするケースもあるようです。

一方で、コンビニなどほかの小売店と比べて、スーパーは出勤しているバイトやパートの人数が多いです。とくに大型店の場合、1人くらいの欠勤があっても店舗は回ります。人手が足らなくて忙しい部門のフォローは必要ですが、アルバイトが休むことに常に不安を感じるような働き方ではありません。

さまざまなスタッフへの指示出し

正社員は、アルバイトやパート、契約社員などに指示を出す必要があります。スーパーには、いろんな雇用形態や年代、人種の方が働いています。10代の学生や70代のシルバー世代、外国人の方がいます。

自分より年齢が上のベテランの方や親子ほどの年の離れている学生にも、業務の指示を伝えなくてはいけません。スーパーの店舗で働く人数は多いですが、そのトップに立つのは正社員です。正社員には、スタッフが気持ちよく働けるよう指示を出すことが求められます。

スーパーの正社員として働くメリット

食品工場・給食センター・スーパーで働く人

スーパーの正社員として働くメリットを紹介します。

外回り営業はしなくていい

スーパーの正社員は、外回り営業など顧客に対して積極的な営業活動をしなくていいです。自分から初対面の人に商品を売り込むことが苦手な方は、お客様自身が買い物に来てくれる環境は望ましいといえます。

一般企業の営業職の場合、飛び込み営業やテレアポ、商談などで販促活動をすることがあります。スーパーの場合は、季節のイベントを企画したり、店内POPの作成、チラシをうったりすることで販促活動につなげることが多いです。

ただし、スーパー運営会社本社の勤務となった場合は他企業との商談などの業務を担うこともあるでしょう。

チーフはシフトの融通がきくことも

シフト作成を担うチーフになった場合、自分の希望する日に休みが取りやすくなるケースもあります

シフトはスタッフで偏りが出ないよう平等に作り、スタッフの希望している休みを反映させなくてはいけません。雇用契約の内容を守り、遅番が続かないような配慮や連勤にならない工夫も必要です。

これらのことが守れている場合、チーフは自分の希望日に休みや早番などを入れたりずらしたりするなど、シフトの融通がききやすくなることも多いです。

スーパーは需要があり安定している職場といえる

スーパーは食品や生活用品など、人々の生活に欠かせない商品を扱っているため、形態が変われども需要はなくならないビジネスです。

一般社団法人全国スーパーマーケット協会の「2023年版 スーパーマーケット白書」によると、スーパー業界の状況は以下の通りで、前年に比べ店舗数を伸ばしています。

店舗数全国23,028店(前年比+266)
総販売額約25.5兆円

コロナ禍でもスーパーは営業していたように、人々の生活になくてはならない存在です。

総販売額も25兆円を超えておりスーパーの市場規模の大きさも読み取れます。

インターネットによる販売やプライベートブランドの販売、海外展開など様々な販売戦略をとっていくでしょう。

スーパーの正社員は需要が安定しているといえます。

年収が1,000万を超えるスーパーもある

スーパーの正社員は現場の数値管理やアルバイト・パートの管理など裁量のある仕事も多いです。スーパーによっては、裁量が多く給与水準が高いスーパーもあります。例えば、ロピアのチーフの平均年収は約714万円で(2018年実績)、上位クラスのチーフ職は年収1,000万を超える人もいるようです

▼関連記事

ロピアの年収をくわしく解説!チーフの平均は714万

他にも、イオングループが求人サイトで提示している年収例は37歳店長で750万円です。

経験やスキルがあれば、高年収を得られるチャンスもありますので年収の高いスーパーに転職したい場合、専門のエージェントに相談してみるのも良いでしょう。

買い物のスキルが身につく、食品の価格相場に詳しくなる

スーパーの正社員になると、買い物のスキルが身につきます。おもな例を紹介します。

  • 鮮魚や精肉などを見る目が鍛えられる
  • 旬の時期が把握しやすくなる
  • 販売価格が安くなる時期もつかめる

食品は価格の流動性が大きいものです。食品価格の知識や食材の見る目を鍛えることで、買い物上手になり、家計の食費がおさえられるようになります。総菜部門などで働いている場合、買った食材を余らせることなく調理するスキルが身につく場合もあります。

仕事の成果がすぐに反映されやすい

セールの企画や、お客様にとって快適な売り場を作ったりしたとき、その成果はその日の売り上げとして反映されます。目に見える成果はモチベーションアップにつながり、仕事にやりがいを見出しやすいでしょう。

地域への貢献度が高く、お客様との距離が近い

スーパーマーケットは地域への貢献度が高く、お客様との距離が近いです。日々の買い物を通じて常連客との交流が深まり、お客様のニーズを直接把握しやすい環境です。直接顧客満足度を高めることができ、自分が役に立っている実感を得られやすいでしょう。

将来役立つビジネススキルが身につく

スーパーの仕事は品出しやレジ業務だけでなく以下のような仕事があります。

  • 取引先との商談
  • 新商品の開発
  • 新店舗を出すエリア選定
  • マーケティング
  • 労務管理

商談ではメーカーや問屋との取引の中でビジネスのコミュニケーション方法が身につきます。マーケティングに関しても他の業界に転職する際にも活用できるスキルなため、中長期的なキャリアから見ても役立つスキルが身につきやすいです。

未経験からでも挑戦できるスーパー求人もある

スーパー業界は比較的未経験の方でも挑戦しやすい業界です。いきなり店長などのポジションは難しいかもしれませんが、一般社員として入社し、キャリアアップを目指すこともできます。

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スーパーマーケット業界の将来性は?市場規模から今後の動向・生き残りやすい店舗の特徴も解説!

人間観察力が養われる

スーパーマーケットでは様々な方がお客様になります。日々多くの顧客と接し、様々な状況に対応する経験を積むことで、自然と人間観察力が磨かれます。

顧客の購買行動や動線、時間帯ごとの客層の違いなどを観察することで、人気商品や効果的な売場づくりにつながる洞察力を身につけることができます。また、顧客とのコミュニケーションを通じて、顧客のニーズや満足度を読み取る能力や、適切な対応をするためのクレーム対応のスキルも向上します。

体力が向上する

スーパーマーケットの業務は、商品の陳列や搬入作業、お客様への接客が含まれます。日常的に体を動かすことで健康面にも良い影響を得られます。

一方で担当する部門によっては冷房が強く寒いこともあり、寒さ対策は必要です。

従業員割引などの特典が利用できる

従業員割引などの特典が利用できるスーパーもあります。多くの場合、割引率は5%から30%程度で、特定の商品や季節によってはさらに高い割引も適用されることがあります。また、従業員割引だけでなく、見切り品や試供品の優先購入機会などの特典も福利厚生として用意されているスーパーもあるようです。

平日に休みが取りやすい

スーパーマーケットは土日も営業しているため、シフト制で働くこともあります。平日に休みが取れることは、人によってはメリットになるでしょう。平日は観光地やレジャースポットが週末よりも空いており、平日休みを好む人もいます。

シフト勤務で朝早い時間が勤務時間の中心の場合、早い時間に退勤できる

スーパーは部門によっては早朝に勤務開始することもあります。生鮮食品の品出しなどがあるためです。勤務開始時間が朝早いことは、朝が得意な人にとってはメリットです。15時前後など一般的なサラリーマンより早い時間に退勤できるため、1日を有効に使えたり、家族と過ごす時間を多くつくれることもあります。

スーパーの正社員の労働環境

PCを持って笑顔の女性 Business

スーパーの正社員の労働環境を紹介します。

スーパーの仕事の幅は広い

スーパーは小売業のため、さまざまな部署や職種があります。総合職を中心に、スーパーの仕事の例を紹介します。

  • 精肉・鮮魚・青果など店舗での仕入や加工
  • 店舗での接客販売(接客、レジ業務)
  • 商品企画
  • バイヤー
  • 自社の食品製品の製造
  • マーケティング
  • プライベートブランドの開発
  • 貿易関連の業務
  • 人事・教育
  • システム関連の業務

客としてスーパーに買い物に行った場合、レジや接客販売をしている店員以外と接する機会はあまりありません。でも、スーパーは食品を市場に流通させるためにさまざまな部署や仕事があります。

総合職の場合、ほかの部署に人事異動する可能性があるため、店舗での販売経験を経て、バイヤーやプライベートブランドの開発に異動することも考えられます。

スーパーの正社員の休日事情

スーパーの正社員は、土日祝や大型連休に休日が取りにくい傾向にあります。一方で、正社員の負担軽減のためにさまざまな取り組みを行なっているスーパーは多いです。スーパーの取り組みの例を紹介します。

取り組み内容
賃金アップ賃金を上げて従業員を増やし、休日が取りやすい環境を作る
営業時間短縮従業員の長時間労働を防ぐために、営業時間を短縮
外注化棚卸しは専門業者に依頼

上記の事例として、2024年にスーパーのハローズは、正社員と嘱託社員の給与を一律で3万円ベースアップしました

また、スーパーのエブリイは店舗の営業時間が長いことで、店長が早い時間帯に帰りにくくなり、帰宅後も店舗が気になってしまうため、スタッフ自身の食卓を充実させるよう閉店時間を前倒ししました。

スーパーによって給料に差がある

スーパーは全国に23,078店舗あります(※6)。スーパーの規模や業績によって年収が異なり、年収の高いスーパーや低いスーパーがあります。

たとえば、イオングループが求人サイトで提示している年収例は37歳店長で750万円です。ほかのスーパーでは、鮮魚部門のバイヤーを年収600~799万円で募集しているところもあります(2024年8月現在)

一方で、年収300万円台のスーパーも多いです。年収は高くないけど年始休暇は1〜3日ほどある、というスーパーもあります。給料が高くなくても労働環境のいいスーパーもあります。

転職先選びの条件として高給を上げている方は、志望するスーパーの給与体系をしっかり確認しましょう。

※6.2024年版 スーパーマーケット白書|一般社団法人 全国スーパーマーケット協会

スーパーの正社員は楽しい仕事も多い

スーパーの正社員は、誰でもなれて月給が安いと誤解されることが多いです。スーパーのなかには、人気企業で入社が難しく、給料の高いところもあります。スーパーは店舗数が多いため、より良い環境で働くには転職先選びが非常に重要です。

スーパーの正社員として楽しく働きたい方は、生鮮業界に特化した転職エージェントにぜひご相談ください。

執筆者

フードコネクト運営事務局

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